ねぇちゃん、ねぇちゃん

「ねぇちゃん、ねぇちゃんこれあげるよ」と酩酊気味のお客様。

司会席に「ほれ」と置いたのは黄色い平たい容器。


「これは地元の人でも知らない人多いの。それでさぁ~ 」と語りかけてきます。
「オレには甘すぎるんだけど、孫たちが喜んじゃってさぁ、これさぁ本物のとうもろこしなの」と話し始めました。

ご機嫌です。

頂き物は嬉しいのですが、そろそろ進行のアナウンスをしなくてはなりません。

お客様にお話を少し待ってもらうようにお願いし少し彼から離れ、会場の様子に合わせて司会を進めちゃいました。

それでも「ねぇちゃん、ねぇちゃん、これさぁ…」。

見かねたのかお連れ合いらしい女性が「あんた、迷惑掛けてるのがわかんないのっ!?」と彼を引っ張って席に連れてってくださいました。

遠くのお席から声がします。
「ねぇちゃん、ねぇちゃん、それおいしいよー、本物のとうもろこし…」。

個人的にはこんなおじさん、大好きです。 

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