市内のホテルで行われた美食会。
カロリーは360キロカロリー。
「身長140cmの糖尿病の方が外食するとしたら、このぐらい食べることができるというサンプルのような病人食です」とシェフがおっしゃいました。
えっ、病人食!?。
どう見たって立派ななフランス料理のフルコースです。
身長160cmなら560キロカロリーまで大丈夫。
ラーメンが一杯450~500キロカロリーだそうで、360なんてとんでもなく低い数値。
しかも2.2gの塩分です。
筆を取り出し、それを塩水に漬けて食材にひょいひょいと塗りました。
20分程おきます。
塩分が染み渡り、そのほかに直接パラパラと塩を微量振り掛けます。
こういう一手間が大切。
どんだけ薄味かと思ったのですが、これがまた濃厚だったりメリハリのあるお味。
お肉も80gのフルコースでおなか一杯。
司会しながらお客様の声を拾ってみました。
「もう糖尿病になってしまったら食事に期待はできないと覚悟していたのに、こんなフランス料理がいただけるなんて…」。
シェフの、「エサと食事の違い」というお話には、かつての自分の育児を思い出してドキリとしたり、少なくとも一口15~20回は噛んで味わいを楽しむということばに大きく頷いたお客様がたくさんいらっしゃいました。
我が家の食の貧弱さが恥ずかしくなった夜でもありました。