目の前の新婦は、いまブーケプルズをやるかやらないかで迷っています。
会社の20代の女性たちからはぜったいやってねと頼まれ、でも30代以上の友人は抵抗あるらしく、新婦にはあげたいと思う友人にだけ渡したいという希望もあります。
その時の周囲の女性の気持ちを考えると微妙…と迷っています。
女性が『30過ぎてもまだ独身なのか』などという心無いセクシュアルハラスメントにさらされることがあります。
男性なら『30ならまだまだこれからさ』と言われることが多いのにね。
人はそれぞれ自己決定権を持ちます。
結婚しようが独身でいようがいいじゃん。
あえて独身を選ぶ人もいるし結婚したって別れる人もいるし、結婚は通過してもしなくてもいいですよね。
あ、司会者がこんなこと言っちゃダメかしら。
しかし! 私自身『えっ50代で司会者ですか、大ベテランさんですね』という一言を嬉しく思えないのは、司会者は若い世代であるべきという社会が求めるステレオタイプを意識するから。
テレビキャスターだって60代以上の男性は「渋くていいね」と受け入れられても、女性だと「あら、この人まだテレビに出てんの」などと言われたりしますでしょ。
女は若くてナンボ、みたいな考えってありませんか。
「もうトシなんだから、お葬式の司会でもやってれば」と、ある人に言われ(葬儀の現場でもアラサーやアラフォーあたりの司会者はけっこういるのですけど)…。
これって何(ーー;)。
私自身、司会の現場が好きなだけに、その考えに押されてしまっていることに悲しさと情けないという自己嫌悪を持つのです。
ブーケトスやブーケプルズにあえて出ないという人は少なくありません。
新婦に提案して、少ないリボン数にし、先着順で出たい人だけが出られるようにしました。
ぜひブーケをあげたいという友人にはパーティが済んでからこそっと差し上げるようにしましょうということで決まりました。
年齢が持つイメージって思い込みにつながりかねないので、見た目の輝きと同時に内面の豊かさをこれからも磨いていこうと思うのです。
最後はやっぱり人間力かなあーって、ブーケプルズのことからも考えちゃいました。